スマホの充電が遅いとき、真っ先に確かめたいのは電源アダプタの出力(W)です。充電速度はアダプタ・ケーブル・端末の3つのうち、いちばん弱いものに合わせられます。最新のスマホでも、昔の5Wアダプタを使い回していれば遅いまま。Appleによると、iPhone 8以降は約30分で最大50%まで高速充電でき、iPhone 12以降はそのために20W以上のアダプタが必要です〔Apple公式〕。
この記事では、原因の早見表、Wの仕組み、急速充電の3条件、速くする5つの方法に加え、新しいのに遅い・急に遅くなった・ワイヤレスや車で遅い場合の切り分けまで順に見ていきます。
スマホの充電が遅い原因【早見表】
本体を疑う前に、挿しているものを見直すほうが早い。確認しやすい順に6つ並べました。
| 原因 | なぜ遅くなるか | 対処 |
|---|---|---|
| アダプタの出力が低い | 古い5Wアダプタや、他機器の付属品を使い回している | 20W以上のアダプタに替える |
| ケーブルが急速充電に非対応 | データ通信用や低出力のケーブルがある | 急速充電対応のケーブルを使う |
| パソコンや車のUSBから充電している | コンセント用のアダプタより出力が低いことがある | コンセントのアダプタを使う |
| 本体が熱い・冷えすぎている | 暑すぎ・寒すぎの環境では高速充電にならないことがある | ケースを外し、常温に戻るまで待つ |
| 充電しながら使っている | 消費が増え、実質的な速度が落ちる | 充電中は操作を控える |
| バッテリーが劣化している | 上記を試しても改善しない場合に疑う | 最大容量を確認する |
上の3つは、すべて「挿しているもの」の問題です。ここを替えるだけで解決する場合があります。とはいえ、なぜアダプタでそこまで変わるのか。理由は出力の数字にあります。
充電時間はアダプタの出力(W)で決まる
充電の速さを決めるのはW(ワット)という出力の数値です。電圧(V)×電流(A)で求められ、アダプタの本体や箱に書かれています。Wが大きいほど一度に流せる電力が増え、速く充電できます。
| アダプタ | 出力の目安 | iPhoneでの位置づけ |
|---|---|---|
| 昔のスマホの付属品 | 5W前後 | 高速充電にはならない |
| パソコン・車のUSB端子 | 製品・規格による | 急ぐときには向かないことがある |
| 急速充電対応アダプタ | 20W以上 | iPhone 12以降の高速充電に必要。iPhone 17e・iPhone Airはこの水準で約30分で最大50% |
| より大出力のアダプタ | 60W以上(可変電圧供給対応) | iPhone 18 Pro・18 Pro Maxは約15分で最大50% |
| 大出力のアダプタ | 40W以上 | iPhone 17・17 Pro・17 Pro Maxは約20分で最大50% |
40Wの対象はiPhone 17・17 Pro・17 Pro Maxの3機種です。さらに速いのがiPhone 18 Pro・18 Pro Maxで、60W以上の可変電圧供給対応アダプタを使うと約15分で最大50%まで充電できます〔Apple公式 iPhone 18 Proの仕様〕。同じ17の名前でも、iPhone 17eとiPhone Airは20W以上・約30分の側に入ります。iPhone 11以前の対応機種は、Apple製18W以上またはUSB PD対応のUSB-C電源アダプタと、USB-C - Lightningケーブルの組み合わせが条件です〔Apple公式 iPhoneを高速充電する〕。充電時間は環境で変わり、低温・高温では高速充電できないことがあるとAppleは案内しています。Androidは機種ごとに対応する規格と最大出力が異なるため、メーカー公式の仕様表で確かめてください。
ここが落とし穴です。近年のiPhoneには電源アダプタが同梱されていません。そのため、昔の5Wアダプタを使い続けている人が少なくない。端末は最新でも、挿しているものが古ければ速度は出ません。
急速充電に必要な3つの条件
急速充電はアダプタ・ケーブル・端末の3つがすべて対応して、はじめて成立します。どれか1つでも力不足なら、速度はその一番弱いところに合わせられる。バケツリレーで、いちばん小さいバケツが全体の速さを決めるのと同じ理屈です。
| 条件 | 確認すること | ありがちな失敗 |
|---|---|---|
| ①アダプタ | 本体に書かれた出力(W)を見る | 5Wの古い付属品を使い回している |
| ②ケーブル | 急速充電に対応した規格か | おまけのケーブルで出力が出ない |
| ③端末 | その機種が急速充電に対応しているか | 古い機種はそもそも対応していない |
意外に見落とされるのが②のケーブルです。「アダプタを20Wに替えたのに速くならない」なら、ケーブルが足を引っ張っていることがあります。見た目では判断できないため、急速充電対応と明記された製品を選ぶのが確実です。Androidで出る「低速充電中」の表示も、3条件のどれかが欠けているサインになり得ます。表示の意味はスマホ・iPhoneが充電できない原因で整理しました。
充電を速くする5つの方法
上から順に試すのが近道です。①のアダプタ交換だけで解決する場合もあります。
- ①20W以上のアダプタに替える:コンセントに挿して使うタイプを選ぶ
- ②急速充電対応のケーブルを使う:アダプタを替えても速くならないなら、ここが原因の場合がある
- ③充電中は操作をやめる:動画やゲームは消費と発熱の両方で速度を落とす
- ④ケースを外して冷ます:熱がこもると高速充電にならないことがある
- ⑤電源を切って充電する:消費がほぼ止まるため、急ぐときに向く
⑤は強力ですが、充電中に連絡を受け取れなくなる点は割り切りが要ります。出かける直前の短時間だけ使うのが現実的です。機内モードにするだけでも、通信の消費は減らせます。
逆効果になりやすいこと・仕様で遅いこと
- 冷蔵庫で冷やす:結露で内部を傷めるおそれがある。自然に冷ますのが安全
- モバイルバッテリーで急ぐ:出力が低い製品だと、コンセントより時間がかかる
- 80%から先が遅い:iPhoneの「バッテリー充電の最適化」は、所定の条件下で80%まで充電した後の充電を遅らせる機能〔Apple公式〕。故障ではない
本体の熱さが気になるならiPhoneがすぐ熱くなる原因と正しい冷やし方も参考になります。
新しいスマホなのに充電が遅い
買い替えたばかりで遅いなら、まず疑うのは前の端末のアダプタとケーブルの使い回しです。バッテリーは新品なので、劣化ではありません。
| 確認すること | なぜ起きるか |
|---|---|
| アダプタが同梱されていなかった | 近年のiPhoneには電源アダプタが付属しない。古いものを使い続けがち |
| ケーブルの端子が変わった | 変換アダプタを挟むと、急速充電にならないことがある |
| 本体の容量が増えた | バッテリー容量が大きい機種は、同じ出力でも満充電まで時間がかかる |
| 初期設定中で処理が重い | データ移行や復元の最中は発熱し、充電が遅くなることがある |
最後の項目は、買い替え直後だけに起きる一時的なものです。データ移行や復元が終われば、通常の速度に戻る場合があります。数日様子を見て、それでも遅ければアダプタを疑いましょう。
急に充電が遅くなった場合
「昨日まで普通だったのに」という場合は、何かが変わったはずです。変わりうるものは限られています。
| 変わったもの | 症状 | 切り分け方 |
|---|---|---|
| ケーブルが傷んだ | 挿す角度で速度が変わる | 別のケーブルで試す |
| 端子にほこりが溜まった | 奥まで挿さらない、接触が悪い | 電源を切り、明るい場所で中を見る |
| 季節・環境が変わった | 夏の車内や暖房の効いた部屋、冬の屋外で遅い | 常温の場所で試す |
| バッテリーが劣化した | 徐々に遅くなり、持ちも悪い | 最大容量を確認する |
| OSを更新した | 更新直後の数日だけ重い | 数日様子を見る |
「徐々に」ではなく「ある日突然」なら、ケーブルか端子を先に疑うのが定石です。ただし、端子の内部に綿棒・金属・液体を差し込むのは避けてください。USB-C端子の中にはピンが並んでおり、繊維が残ったりピンが曲がったりするおそれがあります。電源を切り、端子を下向きにして軽くたたく程度にとどめ、それで取れなければ修理店に相談するのが安全です。持ちも悪くなっているなら劣化の可能性が上がるので、充電の減りが早い原因と対処法もあわせて確認してください。
ワイヤレス・パソコン・車で充電が遅い場合
コンセント以外で充電していて遅いなら、その充電器自体の出力が足りていない可能性を先に考えます。
| 充電方法 | 遅くなる理由 | 確認すること |
|---|---|---|
| ワイヤレス(MagSafe) | iPhoneのワイヤレス高速充電は、iPhone 16以降・MagSafe充電器・30W以上のUSB-C電源アダプタが条件 | 充電器につないだアダプタのW |
| ワイヤレス(置くだけ充電全般) | 中央からずれた置き方や、厚いケース・金属製のケースが妨げになることがある | 中央に置く、ケースを外して試す |
| パソコンのUSB端子 | コンセント用のアダプタより出力が低いことがある | 急ぐときはコンセントで |
| 車のUSB端子・シガーソケット用充電器 | 製品によって出力の差が大きい | 充電器本体に書かれたW |
ワイヤレスで見落としがちなのは、充電器そのものではなく、その先につないだアダプタです。MagSafe充電器を買っても、つなぐ先が5Wなら速くはなりません〔Apple公式〕。置くだけ充電が遅いときは、iPhoneを充電器の中央に置き、厚いケースや金属製のケースを外して試すようAppleも案内しています〔Apple公式 iPhoneをワイヤレスで充電する方法〕。車やパソコンで遅いと感じたら、一度コンセントで比べてみてください。
直らない場合|交換か買い替えか
アダプタもケーブルも替えて、それでも遅いならバッテリーか充電端子の側が疑わしくなります。iPhoneのバッテリー状態は「設定」>「バッテリー」>「バッテリーの状態と充電」で確認できます。Androidを含む確認方法はバッテリー最大容量の確認方法にまとめました。
| 状況 | 向いている選択 | 理由 |
|---|---|---|
| 最大容量が80%前後、他は正常 | バッテリー交換 | 交換で改善する場合がある |
| 使用年数が長く、動作も重い | 買い替え | 直しても別の箇所が傷みやすい |
| 修理費が中古端末の価格を上回る | 買い替え | 直す意味が薄い |
| 本体が膨らんでいる | 使用をやめて早めに相談 | バッテリー膨張の可能性がある |
修理費用は機種・保証状況・故障内容によって変わり、診断後に確定します。※2026年10月時点の考え方です。実際の費用は変わるため、修理前に各メーカー公式で最新額をご確認ください。費用感はiPhoneバッテリー交換費用はいくら?で整理しています。
「充電が遅いから寿命だ」と決める前に、一度アダプタを見直してみてください。査定でお預かりした端末も、20W以上のアダプタにつなぎ直すと普通の速度に戻ることがあります。それでも改善しない端末は、バッテリーの最大容量が下がっているケースが目立ちます。充電が遅い程度なら査定額が付く場合がありますので、処分の前にご相談ください。売却前は必ずバックアップとデータの初期化をお願いしています。
買い替えるなら中古スマホの在庫一覧から探せます。使わない端末はスマホ買取に出せば、次の端末代の負担を減らせます。スマホは新機種が出るたびに相場が下がるため、使わないと決めたら早めの査定が得策です。
まとめ|まずアダプタを見る
スマホの充電が遅いとき、最初に見るべきはアダプタの出力です。充電速度はアダプタ・ケーブル・端末のうち、いちばん弱いものに合わせられます。iPhone 12以降の高速充電には20W以上が必要で、40Wで約20分50%になるのはiPhone 17・17 Pro・17 Pro Maxで、iPhone 18 Pro・18 Pro Maxは60W以上で約15分50%です。
20W以上のアダプタ、急速充電対応のケーブル、充電中の操作をやめる。この3つから試し、「新しいのに遅い」は使い回し、「急に遅い」はケーブルと端子、ワイヤレスや車は充電器の出力を疑いましょう。それでも直らなければ最大容量を確認し、交換か買い替えかを判断してください。
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スマホの充電が遅い時のよくある質問(FAQ)
スマホの充電が遅い原因は何ですか?
まず確認したいのは電源アダプタの出力(W)です。充電速度はアダプタ・ケーブル・端末の3つのうち、いちばん弱いものに合わせられるため、古い5Wのアダプタやパソコンの端子から充電していると、端末が新しくても速度は出ません。ほかに、ケーブルが急速充電に非対応、本体が熱い・冷えすぎている、充電しながら使っている、バッテリーが劣化しているといった原因があります。
iPhoneの高速充電には何Wのアダプタが必要ですか?
Appleによると、iPhone 8以降は約30分で最大50%まで高速充電でき、iPhone 12以降は20W以上のアダプタが必要です。iPhone 17・17 Pro・17 Pro Maxは40W以上のアダプタで約20分で最大50%、iPhone 18 Pro・18 Pro Maxは60W以上の可変電圧供給対応アダプタで約15分で最大50%まで充電できます。iPhone 17eとiPhone Airは40Wの対象ではなく、20W以上で約30分で最大50%です。充電時間は環境によって変わります。
充電を速くする方法は?
20W以上のアダプタに替える、急速充電対応のケーブルを使う、充電中は操作をやめる、ケースを外して冷ます、電源を切って充電する、の5つを上から試してください。アダプタの交換だけで解決する場合もあります。冷蔵庫で冷やすのは結露で内部を傷めるおそれがあるため避けてください。
新しいスマホなのに充電が遅いのはなぜですか?
前の端末で使っていたアダプタとケーブルをそのまま使い回している可能性を、まず疑ってください。近年のiPhoneには電源アダプタが付属しないため、古いものを使い続けがちです。また買い替え直後はデータ移行や復元で発熱し、一時的に充電が遅くなることがありますが、処理が終われば通常の速度に戻る場合があります。
急に充電が遅くなったのはなぜですか?
ある日突然なら、ケーブルの傷みか充電端子のほこりを先に疑ってください。別のケーブルで試し、電源を切ってから端子の中を明るい場所で確認します。端子の内部に綿棒や金属を差し込むのは避け、取れなければ修理店に相談してください。徐々に遅くなり充電の持ちも悪い場合は、バッテリーの劣化が考えられます。
タブレットの充電が遅いのも同じ原因ですか?
考え方は同じで、アダプタ・ケーブル・端末のうち、いちばん弱いものに速度が合わせられます。タブレットは一般にスマホよりバッテリー容量が大きいため、出力の低いアダプタでは満充電までさらに時間がかかります。必要な出力は機種ごとに異なるため、メーカー公式の案内で確認してください。
充電が遅いスマホでも買取できますか?
充電が遅い程度であれば、査定額が付く場合があります。査定では電源が入るか、画面割れの有無、バッテリーの状態、初期化が済んでいるか、付属品が揃っているかを総合して評価します。スマホは新機種が出るたびに相場が下がるため、使わないと決めたら早めの査定がおすすめです。リンクサスモバイルでは店頭・宅配買取に対応しています。
監修:リンクサスモバイル 査定士 今井一輝。iPhoneの充電条件は2026年10月時点のApple公式の案内にもとづきます。対応する規格・必要な出力は機種により異なるため、最新の情報は各メーカー公式サイトでご確認ください。

