近年、スマートフォン端末の価格は時代の流れとともに高騰を続けています。
2019年10月には総務省の指示により2年契約の見直しが行われ、端末の値引き額が削減。そのうえ、ここ数年は物価の上昇も影響し、スマホ1台あたりの価格が10万円を超えるケースも珍しくなくなりました。
このような状況から、「高額な端末を頻繁に買い替えるのではなく、今使っているスマホをできるだけ長く使いたい」と考える方が増えてきているのではないでしょうか。
古い端末を長期間快適に利用するには、SIMロック解除を行うことで利用の幅を広げることができます。SIMロックを解除することで、従来から使っていた端末を格安SIMに乗り換えることも可能になります。
そこで今回は、docomoiPhoneのSIMロック解除方法を中心に、「SIMロックとは?」「SIMフリー化のメリットや注意点」を詳しく解説します。
初心者の方でも簡単に手続きが進められるよう、具体的な手順をわかりやすくまとめているので、ぜひ参考にしてください。
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docomoのiPhoneはSIMフリー?基本情報を解説
SIMカードとは
SIMフリーという言葉を最近では頻繁に聞くことが多いという人もいますよね。
SimフリーのSIMとは、SIM(Subscriber Identity Module Card)の略称で、シムカードのことを言います。
SIMカードは、通話するための電話番号を、携帯電話等の端末で使用するための小さなカードのことを言い、主にnanoSIM、microSIM、標準SIMという3つのサイズ(種類)があります。
このサイズ(種類)は、機種によって違いがありサイズが決まっていて、2020年以降の最新の端末には、物流媒体が不要な仮想SIMであるeSIMも登場し、今後は、e-SIMが主流になっていくのではないかとも言われています。
docomoでは、SIMカードという呼称ではなく、UIM(User Identity Module)カードと呼ばれているので覚えておくと混乱しないかもしれません。
SIMロックとSIMフリーの違いとは
SIMロックとは?
SIMロックとは、スマートフォン端末に特定の通信キャリア(例:docomo、au、ソフトバンクなど)のSIMカードしか使えないよう制限をかける仕組みです。
これにより、ユーザーは契約したキャリアの回線以外を利用することができなくなります。
docomoのiPhoneも、以前はSIMロックがかけられており、他キャリアのSIMカードを挿しても利用できない状態でした。
しかし、現在では一定の条件を満たせば、このSIMロックを解除することが可能になっています。
SIMフリーとは?
SIMフリーとは、特定の通信キャリアに制限されることなく、どのキャリアのSIMカードでも自由に利用できる端末を指します。
いわゆるSIMロックがかかっていない状態の端末です。
通常、スマートフォンは購入時に特定のキャリア(docomo、au、ソフトバンクなど)が設定したSIMロックがかかっており、そのキャリアの回線しか利用できません。
一方、SIMフリー端末にはこの制限がないため、好きな通信事業者のSIMを差し替えて使うことが可能です。
SIMフリー端末の主なメリットは?
通信キャリアを自由に選択できる
契約期間に縛られず、他キャリアや格安SIMへ乗り換えることが可能です。これにより、通信費を大幅に削減できます。
海外SIMカードを利用できる
海外旅行や出張の際、現地のSIMカードを購入して利用することで、ローミング料金を節約できます。特に長期滞在者にとっては大きなメリットです。
端末の資産価値が高まる
SIMフリー端末は、中古市場での需要が高く、売却時に高値がつきやすくなります。また、譲渡する際にも相手がどのキャリアを利用していても問題なく使用できる点が便利です。
複数回線を使い分けられる
仕事用とプライベート用で異なるSIMカードを使い分けることも可能です。特にデュアルSIM対応の端末であれば、1台で2つの回線を同時に利用できます。
docomoのiPhoneがSIMフリー化される条件は?
docomoでは、2021年8月27日以降、新たに発売されたiPhoneやスマホなどの機種を購入した場合、最初からSIMロックされていない状態となっているので、改めてSIMロック解除の手続きは不要です。
2021年8月26日までに発売された機種を購入した方や、使用している人で、SIMロック解除を希望する場合は、手続きが必要となります。
※ 2019年10月1日に電気通信事業法が改正され、総務省からの要請で各キャリアに「SIMロック即日解除」の動きが出てきています。
【関連リンク】
携帯格安SIMのデメリットとは?格安SIM・MVNO業者おすすめ比較
まずは手続き前にSIMロック解除の条件を確認しておこう
2021年8月26日までに発売された機種を購入したり、使用中の方で、iPhoneを他のキャリアで使用するためには「SIMロック解除」が必要です。
これはiPhoneに限った話ではなく、iPadのセルラーモデルやAndroidスマートフォンも同じように解除が必要になります。
購入先のキャリアでSIMロックの解除をしてもらうためには、キャリア毎で定められている条件があります。
docomoのSIMロック解除条件
docomoで規定している条件は、
- ネットワークの利用制限、おまかせロック等の各種ロックがかかっていないこと
※ネットワークの利用制限はこちらで確認できます(外部URLへ飛びます)⇒ネットワーク利用制限確認サイト
- docomoで購入した日から100日経過している端末であること
の2つです。
docomoのSIMロック解除の期間「100日ルール」とは?
docomoで契約し、なおかつ分割購入した機種には、100日間の最低利用期間が定められています。
このルールは、名前の通り100日経過するまでSIMロックの解除ができません。iPhoneなどの端末を、分割払いで購入したユーザーのみが対象になります。
一括購入の場合は、即日でSIMロック解除が可能ですが、購入時にサポートなどのサービスも契約している場合は解除ができない可能性もありますので事前に確認するようにしましょう。
SIMロック解除の具体的な手順【docomo版完全ガイド】
docomoで購入した端末のSIMロック解除の手順は、下記の3つの方法があります。
- My docomoで自分で解除
- docomo SHOPなどお店で解約(3,000円必要)
- コールセンターで解約
SIMロック解除を行う前に、自分のiPhoneやスマホはSIMロックされているかどうかの確認をするところから始めるようにしましょう。
SIMロックの確認は他のキャリアのSIMカードを差す方法が簡単ですが、コールセンターで確認したり、購入時の明細・内訳書があればそちらにも明記されている場合もあります。
オンライン手続き:My docomoを使ったSIMロック解除
- 現在使用のiPhoneの製造番号(IMEI)を確認します。
- a.「設定」 → 「一般」 → 「情報」順に進めていくと、画面に表示されるのでメモを残しておきます。
- b.または電話アプリで「*#06#」とダイヤルを入力すると15桁の番号でIMEI(製造番号)が表示されます。
- My docomoにログインして左上のメニューをクリックする。
- 表示されるメニューから「サービス一覧」を選択する。
- 画面をスクロールして「SIMロック解除」の欄の「パソコン」をクリックする。
- SIMロック解除を行う機種の製造番号(IMEI)を入力します。
- 「SIMロック解除を申込む」と「SIMロック解除の注意事項に同意する」をチェックします。
- 「手続きを完了する」を選択します。
解約・乗り換え(MNP)を先にしてしまった場合
もしもSIMロック解除をする前に、解約や乗換え手続きをした場合でも、SIMロックの解除手続きはできます。
その場合でも解除の条件は変わらないので、機種の購入から100日経過しているかを確認してみて下さい。
店舗での手続き:docomo SHOPへの持ち物や料金は?
必要な持ち物
契約者本人確認書類
運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなどの有効な身分証明書が必要です。契約者本人以外が手続きを行う場合は委任状が求められます。
SIMロック解除を希望する端末
実際にSIMロックを解除したいiPhoneを持参してください。端末のIMEI番号を確認するために必要です。
契約情報(docomo回線の契約番号など)
契約中の電話番号やdアカウント情報が求められる場合があります。
docomoショップなどの店舗でSIMロック解除を依頼する場合、上記のものを準備しておく必要があります。
手数料の詳細
店舗でSIMロック解除を行う場合、3,300円(税込)の手数料が発生します。
My docomoなどのオンライン手続きでは無料で解除できますが、店舗で依頼する場合は手数料が必要となります。
これは店舗での手続きはスタッフが直接対応するため、人件費や設備費がかかることが理由とされています。
そのため、手数料を節約したい場合は、マイdocomoを利用したオンライン手続きを検討するのがおすすめです。
手続きにかかる時間
店舗でのSIMロック解除手続きにかかる時間は、おおよそ30分~1時間程度です。
- 手続き自体は端末を確認し、IMEI番号を登録するだけなので、10分程度で完了する場合もあります。
- ただし、店舗の混雑状況や端末の確認に時間がかかる場合、1時間程度かかることもあります。予約をしてから来店することで、待ち時間を短縮できます。
コールセンターでの手続き:解約手続きの電話番号
コールセンターを利用してdocomoの解約を行う場合、以下の手順で進めます。
STEP1.docomoインフォメーションセンターに連絡
- docomo契約者専用窓口に電話をかけ、解約を希望する旨を伝えます。
- 【電話番号】151(docomoの携帯から無料)または 0120-800-000(他社携帯・固定電話から)
- 受付時間:9:00~20:00(年中無休)
STEP2.本人確認
オペレーターから契約者本人であることを確認するため、以下の情報を求められます。
- 契約者の名前
- 電話番号
- 生年月日
- 契約時の4桁のネットワーク暗証番号
STEP3.解約手続きの確認
解約手続きに進む前に、以下のような確認があります。
- 解約する回線の最終利用日について
- 解約後の最終請求額について
- docomoメールなどの付随するサービスが利用できなくなることの説明
STEP4.手続き完了
解約手続きが完了すると、最終請求書や契約終了のお知らせが送付されます。通常、手続きは即日完了します。
docomo端末SIMフリー化による注意点とデメリット
キャリアサービスが使えなくなる可能性がある
docomoで契約していた際に利用できていた一部のキャリア独自サービスが、SIMフリー化後に使えなくなることがあります。
キャリアメール:@docomo.ne.jpのメールアドレスが使えなくなるため、キャリアメールを主に利用していた場合は注意が必要です。
キャリア独自のアプリ・サービス:一部のサービスはdocomo契約中のSIMを使用していることが前提のため、他社SIMでは利用できません。
他キャリアのSIMを使う際に設定が必要
他キャリアのSIMカードを利用する際は、端末にAPN設定を行う必要があります。
APN設定を間違えるとインターネットに接続できないため、正しい設定情報を事前に確認することが重要です。
保証サービスが制限される可能性も
docomoの「ケータイ補償サービス」など、キャリア契約者向けの保証サービスは、契約解除やSIMフリー化後に利用できなくなる場合があります。
SIMフリー化後に故障やトラブルが発生した際は、メーカー保証や修理業者を利用することになります。
docomo回線でSIMフリー端末を使うための設定方法
APN設定手順
docomo回線をSIMフリー端末で利用するためには、正しいAPN設定が必要です。
APNとは、端末がインターネットに接続するためのアクセスポイント名(Access Point Name)の略称で、SIMフリー端末にdocomoのSIMカードを挿した際、適切な通信設定を行うことでネットワークに接続できるようになります。
APN設定の手順(iPhoneの場合)は以下の通りです。
STEP1.SIMカードを挿入する
docomoのSIMカードをSIMフリー端末に挿入し、端末を再起動します。
【関連リンク】SIMカード 取り出し方抜き方|ピンがない取り出せない時の代用品
STEP2.APN構成プロファイルをダウンロード
docomo公式サイトやサードパーティのサイトから「docomoのAPN構成プロファイル」をダウンロードします。
Safariブラウザを使用してプロファイルをダウンロードし、インストールを開始してください。
STEP3.プロファイルをインストールする
ダウンロードが完了すると「設定 > 一般 > プロファイル」からプロファイルのインストールが求められます。
インストールを完了すると、自動的にAPN設定が適用されます。
STEP4.手動でAPNを設定する(プロファイルがない場合)
プロファイルをインストールできない場合は、手動でAPNを設定することも可能です。
「設定 > モバイル通信 > モバイルデータ通信ネットワーク」に進む。
- APN欄に以下の情報を入力:
- APN:
spmode.ne.jp
- ユーザー名:空欄
- パスワード:空欄
- 入力後、端末を再起動してください。
動作確認済み端末一覧
docomo回線は基本的に多くのSIMフリー端末で利用可能ですが、機種によっては正常に動作しない場合があります。
以下は、docomo回線で利用可能なSIMフリー端末の一例です。
iPhoneシリーズ
- iPhone 6s以降のモデル(iOS最新バージョン推奨)
※docomo公式サイトで動作確認済み。すべての通信機能が問題なく利用可能。
Android端末
- Google Pixelシリーズ(Pixel 3以降)
- Xperiaシリーズ(SIMフリーモデル)
- Galaxyシリーズ(SIMフリーモデル)
docomoのSIMフリーに関してよくある質問(FAQ)
Q1. docomoのiPhoneはSIMフリーですか?
2019年10月以降に販売されたdocomoのiPhoneは最初からSIMフリーとなっています。
それ以前に購入した端末はSIMロックがかかっているため、手続きによって解除する必要があります。
Q2. SIMロック解除に費用はかかりますか?
マイdocomoでの手続きは無料で行えます。
docomoショップ(店舗)での手続きには、3,300円(税込)の手数料がかかる場合があります。
Q3.SIMロック解除後に元のdocomo回線は使えますか?
問題なく利用できます。SIMロックを解除しても、元のdocomo回線での通話や通信に影響はありません。
ただし、他キャリアのSIMを使用する場合はAPN設定が必要になることがあります。
SIMロック解除で買取の値段が上がる場合も
現在使用している古い機種を誰かに譲ったり、格安SIMなどでサブ端末として利用したいという考えの方も多いでしょう。
しかし、その機種がiPhoneの場合は、高く売れることがあります。特に、SIMロック解除されていると、どの通信会社でも利用することができるので、特にニーズが高くなり高額買取も可能です。
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【関連リンク】使わなくなった中古スマホ・携帯電話高く売る方法!ノウハウ一覧
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SIMフリー端末は、通常のキャリア端末よりも市場価値が高いため、リンクサスモバイルでは特に高額査定が見込めます。
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買取までの流れ
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買取金額の受け取り
端末が到着後、状態を確認して最終査定が完了します。その後、買取金額が指定の口座に振り込まれます。
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まとめ
SIMロック解除は、スマホの自由度を高めるために非常に重要な手続きです。
特に、格安SIMへの乗り換えや海外SIMの利用を考えている方にとって、SIMフリー化することで通信費を削減し、端末をより有効活用することができます。
また、SIMフリー端末は中古市場での資産価値が高く、高額での買取も期待できます。
SIMロック解除は、オンラインであれば無料で手続き可能です。手間を最小限に抑えつつ、自分に合ったスマートフォンの使い方を見つけてみてください。
さらに、不要になったスマートフォンは、リンクサスモバイルの買取サービスを利用して現金化するのもおすすめです。
自由で快適なスマホライフを、ぜひ手に入れましょう!