iPhoneバッテリー交換費用を安くする方法|正規・非正規・自分で交換の選び方

iPhoneを長く使っていると、バッテリーの持ちが悪くなったと感じることはありませんか?
実は、iPhoneのバッテリーは交換が可能で、適切に交換すれば、スマホのパフォーマンスを改善し、快適に使い続けることができます。
「充電の減りが早い…」
「バッテリー交換にかかる費用は?」
「自分でバッテリー交換できるの?」
そんな疑問をお持ちの方に向けて、この記事ではiPhoneのバッテリー交換方法や費用の比較、交換後の注意点について詳しく解説します。
Apple正規店・非正規店・DIY交換の違いや、それぞれのメリット・デメリットも紹介しているので、あなたにとって最適な方法を見つける参考にしてください。
iPhoneのバッテリー交換を考える目安
iPhoneのバッテリーにはリチウムイオンバッテリーが採用されています。リチウムイオンバッテリーは、繰り返し充電ができる、耐久年数が長い、そして軽量で利便性に優れているなどの長所が多くあります。
しかしそんなリチウムイオンバッテリーも、長く使っていく間に消耗してしまいます。充電サイクルを繰り返すことで、バッテリーの最大容量がどうしても減ってしまうのです。
これはiPhoneを使用する上では仕方のないことだと言えるでしょう。
iPhoneのバッテリーは、500回のフル充電サイクルに耐えるとされています。フル充電サイクルはバッテリー容量の100%ぶんに相当する電力を使った場合に1回と数えられます。
つまり充電を100%から0%まで使い切った場合、500回充電しても最大容量の80%を維持できるような設計となります。1日に100%充電を使い切らず充電をするという場合は、500回以上持つ計算になります。
もちろん正確にバッテリーがどれだけ持つかは、使用方法や使用環境によって変わってきます。以下のような症状が見られたら、バッテリー交換を検討してみましょう。
iPhoneバッテリー劣化の4つのサイン
突然シャットダウンしてしまう
iPhoneを使っていて端末が突然シャットダウンしてしまうという場合には、バッテリーが劣化している場合があります。
また端末そのものがシャットダウンしなくとも、アプリが頻繁に落ちてしまう場合や、充電したつもりなのに残量が一気に減っているなどの症状が起きた場合も、バッテリーが劣化している可能性が高いと考えられます。
iPhoneが異常なまでに発熱する
バッテリーの異常があるとiPhoneが一気に発熱することがあります。
このような症状が見られた場合は、速やかにバッテリー交換や修理を行いましょう。症状を放置していると、発火や破裂を起こしてしまう危険性があります。
またバッテリー部分が膨張している場合も、速やかに修理を検討する必要があります。
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音量が小さい・バックライトが暗い
音量をMAXにしているはずなのに音が小さい、バックライトが明るくならないといったようにパフォーマンスが悪くなっている場合は、iPhoneのバッテリーが劣化している可能性が高いです。
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またアプリの起動に時間がかかる、iPhoneの立ち上がりが遅い場合にも、バッテリー劣化が考えられます。
ただしこれらの症状は、バッテリー以外の部分に原因がある場合もあります。
「お金をかけてバッテリー交換したのに直らなかった・・・」とならないよう、診断や修理を依頼するなどプロに一度状態を見てもらうことをおすすめします。
バッテリーの最大容量が80%を下回っている
iPhoneのバッテリーは、先ほども説明したようにフル充電サイクル500回を繰り返しても最大容量の80%を保つよう設計されています。
反対に言えば、バッテリーの最大容量が80%を下回っていた場合、劣化していると考えることができます。
バッテリーの最大容量はiPhoneの設定ページから確認ができます。
「設定」→「バッテリー」→「バッテリーの状態」を開き、現在の状態を確認してみましょう。
【2025年最新】iPhoneバッテリー交換費用の比較表
項目 | Apple正規店 (Apple Store) |
非正規店 (サードパーティ業者) |
自分で交換 (DIY) |
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費用 ※目安 | 0〜19,400円 | 5,000〜10,000円程度 | 3,000〜5,000円程度 |
AppleCare+適用時 | 無料 (バッテリー容量80%未満の場合) |
適用不可 | 適用不可 |
修理時間 | 当日~数日(要予約) | 即日修理可能な店舗が多い | 約30分~2時間 (作業の慣れによる) |
使用部品 | Apple純正バッテリー | 純正または互換バッテリー(店舗による) | 互換バッテリーが主流(純正品は入手困難) |
保証 | 交換後 90日間保証 | 店舗ごとに保証内容が異なる(保証なしのケースも) | 保証なし(自己責任) |
公式保証の影響 | 正規のApple保証を維持 | 非正規店での交換はAppleの保証対象外になる可能性あり | Appleの保証が無効になる可能性大 |
データ消去のリスク | ほぼなし(交換のみでデータは消えない) | 低いが、店舗により事前のバックアップ推奨 | あり(誤った作業で初期化のリスクあり) |
メリット | - 純正部品 - 公式保証付き - 安心感がある |
- 費用が安い - 即日修理できることが多い |
- 最も安価に交換可能 - 自分のタイミングで修理できる |
デメリット | - 費用が高い - 予約が必要 |
- 品質にバラつきあり - 公式保証が無効になる可能性 |
- 工具や知識が必要 - 作業ミスのリスクが高い - バッテリーの品質にばらつきがある |
Apple StoreまたはApple正規サービスプロバイダに依頼する
かかる値段とメリット・デメリット
かかる値段の目安 | 0〜19,400円程度 |
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メリット |
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デメリット |
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iPhoneのバッテリー交換は、Apple Storeに持ち込むことで対応してもらえます。またApple Storeが近くにない場合も、Apple正規サービスプロバイダのお店や、配送修理で同じ内容のサービスを受けることができます。
やはり正規サービスということもあり、安心して受けられるのがメリットです。
交換後の新しいバッテリーも正規品になるので、修理後の保証対応もしっかりとしている、買取査定の場合にも減額となりにくいなど、iPhoneの価値を保つことができます。
また正規のサービスであれば、別の不具合にもきちんと対応してもらいやすいです。
バッテリーが劣化していると思っていたら実は別の場所に不具合があった、という場合でも、正規のサービスならきちんとどこが悪いかを見つけてもらうことができるでしょう。
一方でデメリットとしては、サービスの利用には事前予約が必要であり、急に故障してしまった場合に即日対応してもらえない可能性があるということが挙げられます。
配送修理になる場合は、修理した端末をもらえるまでに何日もかかってしまいます。
また修理の料金が高額であるのも特徴です。例えば最新のiPhone16Proシリーズの場合、バッテリー交換には19,400円(税込)が必要になります。
なおApple Care+に加入している場合、バッテリーの最大容量が80%を下回ったのであれば無償交換の対象になります。
Apple Care+に加入している方はかなりお得に修理ができるので、ぜひ活用してみましょう。
申し込み方法
Apple StoreまたはApple正規サービスプロバイダでの修理には、申し込みが必要になります。
参考:https://support.apple.com/ja-jp/iphone/repair/battery-replacement
公式ページにある「お手続きはこちら」のボタンをクリックし、利用できる修理窓口を探してみましょう。
Apple IDを入力しサインインしておくと、手持ちのデバイスがすぐに表示され、修理できるストアや空きのある時間帯を探すことができます。
また手持ちの端末がApple Care+の対象になっているかなども確認ができます。
非正規の修理店にバッテリー交換を依頼する
かかる値段とメリット・デメリット
かかる値段の目安 | 5,000〜10,000円程度 |
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メリット |
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デメリット |
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非正規のiPhone・スマホ修理店でも、iPhoneバッテリーの修理は可能です。
非正規の修理店は、Appleの正規の修理に比べて値段が数千円安いことが多いです。修理費用はショップや使用中の端末によって変わりますが、5,000〜10,000円前後で対応してもらえるという報告がよく上がっています。
また非正規の修理店では、データを消さずにそのまま修理ができる、即日で対応してもらえるといったことが多いです。
「バックアップをとっていないのに急にバッテリーが壊れてしまった」「とにかくすぐに使える状態に戻したい」という方には、かなり便利なサービスだと言えるでしょう。
一方で交換パーツや仕上がりのクオリティは、純正とは異なるものになるので注意しましょう。非正規店で修理したことにより、その後正規サービスの利用ができなくなる場合があります。
また純正ではないバッテリーに交換したことで、買取査定の際などに減額となることもあります。今後正規の修理サービスも利用したい、買取査定に出したいと考えている方は注意が必要です。
【関連リンク】iPhone買取、傷あり査定はどのくらい減額?減額されないためにできること
自分でiPhoneのバッテリー交換を行う
かかる値段とメリット・デメリット
かかる値段の目安 | 3,000〜5,000円程度 |
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メリット |
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デメリット |
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iPhoneのバッテリー交換は、自分で部品・パーツや道具を準備して行うこともできます。iPhoneを専用の工具で分解し、バッテリーを入れ替えるという作業になります。
実はiPhone用のバッテリーや工具は、ネットなどで購入ができます。非正規品にはなりますが決して手に入りづらいものではないので、手先が器用で知識のある方なら自分ですぐにバッテリー交換することも可能です。
自身で修理をするメリットは、価格を抑えられること、そして好きなタイミングにすぐに修理ができることにあります。
ただし技術や知識のない方が自分でバッテリー交換をしようとすると、失敗してしまう可能性もあります。故障、傷などの原因となり、失敗してしまった場合は当然ながら正規サービスに持ち込むこともできなくなります。
また純正の修理ではないので、非正規店での修理と同様に今後の利用や買取査定の際に制約が生まれてしまう場合があります。
自分でのバッテリー交換は、あくまでも自己責任で行うようにしましょう。
用意する道具と修理の方法
iPhoneのバッテリー交換には、対応するバッテリーそのものに加え、iPhoneを分解するための専用の工具が必要になります。「バッテリー交換キット」のように、セット品で売られているものもあります。
特にiPhoneの分解では、星型ドライバーという特殊な形のドライバーが必要になります。また画面を取り外すための吸盤や、隙間を開くためのヘラなどが必要です。
修理の際には必ず端末本体の電源をオフにし、SIMカードを外しておきましょう。準備ができたら、いよいよ交換作業のスタートです。
- 星型ドライバーで充電コネクタ付近のネジを外す
- 吸盤を使ってディスプレイを持ち上げる
- ディスプレイが持ち上がったら、隙間にヘラを入れてiPhoneを開く
- ディスプレイのコネクタを星型ドライバーで外す
- バッテリーのコネクタを星型ドライバーで外す
- バッテリーの両面テープを剥がし、バッテリーをそっと外す
- 空いた場所に新しいテープと新しいバッテリーを取り付けする
- 分解時と逆の手順でバッテリーのコネクタ・ディスプレイのコネクタを繋ぐ
- 全て元通りになったらSIMカード・電源を入れて動作を確認
交換作業は上記の手順で行うことができます。基本的にはパーツを一つずつ星型ドライバーで順番に外し、新しいバッテリーをつけて元に戻すという方法になります。
なおiPhoneのパーツは非常に繊細です。ネジをなくしてしまったり、ネジ穴を潰してしまったり、バッテリーについているテープを破ってしまったりすることのないよう、作業は慎重に行いましょう。
iPhoneバッテリー交換後の注意点
バッテリー交換後は、正常に動作しているかを確認し、できるだけ長持ちさせるための適切な使い方を意識することが大切です。
ここでは、交換後にチェックすべきポイントや、バッテリー寿命を延ばすためのコツを解説します。
交換後の動作確認
1. 新しいバッテリーが正常に機能しているか確認する方法
バッテリー交換後、まずは以下の点を確認しましょう。
-
充電が正常にできるか
iPhoneを充電器に接続し、スムーズに充電が開始されるかをチェック。
充電が始まらない場合は、バッテリーの取り付けが不完全、またはバッテリー自体に問題がある可能性があります。 -
バッテリーの減りが異常に早くないか
新品のバッテリーでも、初めはシステムが適応するまで多少の調整が必要です。
しかし、明らかに減りが異常に早い場合は、バッテリーの不具合やソフトウェアの問題が考えられます。 -
端末が発熱しすぎていないか
バッテリー交換後に端末が異常に発熱する場合は、交換したバッテリーの品質が低いか、内部でショートが発生している可能性があります。
特に非正規店やDIY交換では注意が必要です。
2. バッテリーの状態をチェックする
iPhoneには、バッテリーの劣化度合いを確認できる機能が搭載されています。
交換後に正しくバッテリーが機能しているか、以下の手順で確認しましょう。
確認方法:
- 「設定」アプリを開く
- 「バッテリー」をタップ
- 「バッテリーの状態と充電」を選択
- 最大容量が100%またはそれに近い数値になっているかチェック
もし、新しいバッテリーなのに最大容量が著しく低い(例えば80%以下)場合は、バッテリーの品質に問題がある可能性があるため、交換を依頼した店舗やAppleに相談するのが賢明です。
バッテリーを長持ちさせるためのコツ
新しいバッテリーをできるだけ長く快適に使うためには、日常的な使い方が重要です。以下のポイントを意識しましょう。
1. 過充電を避ける
iPhoneのバッテリーはリチウムイオン電池を採用しており、過充電を続けると劣化が早まります。
- 充電が100%になったらすぐに充電ケーブルを外す
- 最適な充電範囲は20~80%(完全に0%にするのも避ける)
- 「設定」→「バッテリー」→「バッテリーの状態と充電」から最適化されたバッテリー充電をオンにする(iPhoneが充電習慣を学習し、劣化を抑える)
2. 最適な温度範囲で使用する
バッテリーの寿命は、温度環境に大きく左右されるため、適切な温度で使用することが重要です。
- 最適な動作温度: 0℃~35℃
- 長時間の高温環境(40℃以上)での使用はバッテリー劣化の原因に
- 極端な低温環境(0℃以下)では、一時的にバッテリー性能が低下する可能性あり
注意すべきシチュエーション:
- 夏場の車内や直射日光が当たる場所に放置しない
- 冬場に寒冷地で長時間使用しない(バッテリーの放電速度が早くなる)
- 充電しながらゲームや動画視聴を長時間行わない(発熱しやすく劣化が早まる)
3. 適切な充電器とケーブルを使用する
非純正の安価な充電器やケーブルは、バッテリーに負荷をかけたり、安全性に問題がある場合があります。
- Apple純正の充電器または「MFi認証(Made for iPhone)」の充電器を使用する
- 急速充電を使いすぎない(バッテリーに負荷がかかるため、必要なときだけ使用する)
iPhoneバッテリー交換費用に関してよくある質問(FAQ)

1. iPhoneのバッテリー交換費用はどれくらいかかりますか?
iPhoneのバッテリー交換費用は、交換方法やモデルによって異なります。数千円で交換できるケースもあれば、2万円近くかかる場合もあるので注意しましょう。
基本的には正規修理の方が高く、非正規修理店やセルフでの修理の方が安くなります。ただしそれぞれにメリット・デメリットがあるので、費用以外の部分も比較しながら考える必要があるでしょう。
Apple正規店(Apple Store):
- iPhone 16 Pro Max / 16 Pro: 19,400円(税込)
- iPhone 16 / 16 Plus: 15,800円(税込)
- iPhone 15シリーズ: 15,800円(税込)
- iPhone 14 / 13 / 12: 12,800円(税込)
- AppleCare+加入者は 無料(最大容量が80%未満の場合)
非正規店(サードパーティ業者):
- 相場は5,000〜10,000円前後(モデルや店舗により異なる)
- 修理時間は即日対応が多い
自分で交換(DIY)
- バッテリーと工具を購入し、3,000円~5,000円前後で交換可能
- ただし、交換ミスによる故障や公式保証が無効になるリスクあり
2. iPhoneバッテリー交換は一回無料ですか?
AppleCare+に加入している場合、バッテリーの最大容量が80%未満になった時点で無償交換が可能です。
ただし、AppleCare+に未加入の場合、無料交換の対象にはならず、通常の交換費用が発生 します。
無料交換の条件:
- AppleCare+ 加入者であること
- バッテリーの最大容量が80%未満に劣化している
- 事故や故意の損傷による劣化ではない(落下・水没などがあると対象外)
3. iPhoneのバッテリーが何%で交換すべきですか?
一般的に、iPhoneのバッテリーは最大容量80%以下になったら交換を検討するのが推奨されています。
交換の目安:
- 最大容量 85~90%:まだ問題なく使用できるが、電池の減りが少し早くなる
- 最大容量 80%:バッテリー劣化が進み、パフォーマンス低下の可能性
- 最大容量 80%未満:交換推奨(AppleCare+適用で無料交換可能)
バッテリー状態の確認方法:
- 設定 を開く
- バッテリー → バッテリーの状態と充電 を選択
- 最大容量 をチェック
4. iPhoneバッテリー交換に何日かかりますか?
iPhoneのバッテリー交換にかかる日数は、交換方法によって異なります。
Apple正規店(Apple Store)での交換は、事前予約が必要ですが、予約が取れれば即日交換が可能です。ただし、在庫状況や混雑具合によっては、数日かかることもあります。
一方、非正規店(サードパーティ業者)では、多くの店舗が即日対応しており、30分~1時間程度で交換が完了する場合がほとんどです。
自分で交換(DIY)する場合は、作業自体は30分~2時間程度で可能ですが、適切なバッテリーや工具を揃える時間を考慮すると、トータルで数日かかることもあります。
交換の緊急度に応じて、最適な方法を選ぶのが良いでしょう。
まとめ
iPhoneのバッテリーは消耗品であり、長く使うほど劣化してしまいます。最大容量が80%を下回るとパフォーマンスが低下し、突然のシャットダウンや充電の減りが異常に早くなることも。
バッテリー交換には、Apple正規店・非正規店・DIY交換の3つの方法があり、それぞれ費用・所要時間・保証の有無が異なります。正規店は安心感があるものの費用が高く、非正規店は手軽で安価ですが保証のリスクがあり、DIY交換は最安ですが技術が必要です。
ご自身の予算・時間・リスク許容度を考慮して、最適なバッテリー交換方法を選びましょう。バッテリーの劣化を感じたら早めの対策を!快適なiPhoneライフを維持するために、この記事をぜひ参考にしてください。